世界のウイスキー

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。

テイスティング

Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。


ウエストランド コレレエディション1    50.0%

  • 蒸溜所名: ウエストランド蒸溜所
  • 地域: ワシントン
  • ブランド: レミーコアントロー
  • 価格帯: £71-120
  • 入手可能場所: コアレンジ
  • 掲載号:175号

フィービー・カルバーSCORE8.2

香り
キンダーブエノのホワイトチョコレート(中身)。やがて砂糖で煮たリンゴ、少しかびっぽい古い木材。使い込まれた納屋の中にいるような印象。フレッシュな青っぽい香りもあり、その後からシナモンのスパイス、かすかな艶出し剤、ヒースのハチミツ、バターミルクなどの匂いも現れる。
古い革装の本がそこら中にあるようなイメージ。その後から、かすかにミルクチョコレート、細かくすりおろしたナツメグ、モルトミルクビスケットなどの風味が現れる。やがて土っぽい甘味と赤いベリー系フルーツの味も立ち上がる。
フィニッシュ
余韻の長さはミディアム。土っぽい甘味がいつまでも感じられる。
コメント
予想外の風味が、好ましい形で表現されたウイスキー。

クリストファー・コーツSCORE7.8

香り
ラズベリージュースや、赤ブドウ風味の清涼飲料水。そしてアニスの香りもある。その後からシナモン、ナツメグ、砂糖、製粉用穀物などの匂い。
かすかに辛味があるが、加水すると和らいで、比較的スパイシーな味わいを表現する。ナツメグ、ラズベリー、白コショウの風味が強まってくる。
フィニッシュ
穏やかでスパイシーな後味(白コショウの感触が増える)。心地よくドライな余韻がある。
コメント
ちょっと一風変わった個性的なシングルモルトウイスキー。

ウエストランド コレレ    46.0%

  • 蒸溜所名: ウエストランド蒸溜所
  • 地域: ワシントン
  • ブランド: レミーコアントロー
  • 価格帯: £〜25
  • 入手可能場所: 限定
  • 掲載号:173号

ロブ・アランソンSCORE8.3

香り
黒い果皮のような印象の甘い香りでスタート。ダークチョコレートにディップしたブラックチェリー、ヘーゼルナッツのペーストを塗ったキャラメルウエハース。挽きたてのコーヒー粉の匂いが突き抜けてくる。だがその後、軽やかな香りに変化し、バニラクリームの匂いが他の強い香味を手懐ける。
まずコショウの風味と木を削ったような匂いが現れる。その後、香りでも感じたコーヒー粉のような風味が顔を出す。シガーのスモーク香と腐葉土にも似た印象。すべての要素が、バターたっぷりのビスケットとオーク材のラクトン香に支えられている。
フィニッシュ
オーク香が主張して余韻に留まり、ココナッツとチェリージャムのような後味を残す。かすかなフルーツ香を感じさせながら、心地よく霧散していく。
コメント
アメリカンウイスキー全般に対する評価を上げてくれそうなウイスキー。とても心地よい味わい。

クリストファー・コーツSCORE7.7

香り
粉っぽく穏やかなミネラル香を感じさせる。その底には果樹園のフルーツ香。パン粉やレモンのような匂いが全面に押し出され、その後からピーナッツやリンゴンベリーの香りもする。時間が経つにつれて、オレガノとバニラクリームを思わせる印象が現れる。
シルクのようになめらかで、甘味を感じさせる口当たり。バニラビスケット、シナモンを散らしたタルトタタン、繊細なモルトの風味。時間が経つにつれて、乾燥した洋ナシのチップやヒースのハチミツを思い起こさせる。
フィニッシュ
余韻の長さはミディアム。フルーティーな後味が、穏やかに霧散していく。
コメント
クリームが乗ったフルーツタルトを食べているような趣きのウイスキー。